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Vitoriaインタビュー

Vitoria vol.298
interview

1GK
桐畑 和繁

Kazushige KIRIHATA

------下平監督が就任して、どのような部分に変化が見られていますか?

「シモさん(下平監督)は選手と頻繁にコミュニケーションを取ってくれますし、サッカーでもこれまでの良い部分を引き継ぎながら、良い意味で現実的な部分を取り入れています。選手を尊重してくれるので、選手もピッチ内で『やりきろう』という考えになりますし、シンプルなので混乱もないです。攻撃に関しても後ろからつなぐことを理想としていて、去年のベースがあったからスムーズに取り組めている部分はありますが、去年ならクロスを入れずに後ろに戻すこともありました。でも守る側としてはクロスを上げられることも嫌ですよね。今年はしっかりビルドアップして、崩して、相手をスライドさせてクロスを入れるから、アルビレックス戦もアビスパ戦もクロスから点が取れています。シモさんが監督になって日は浅いですが、去年1年タツさん(吉田達磨監督)の下でやってきたことをみんなが忘れていなかったから、すんなり入れていると思います」

----アビスパ戦の後半は、早くも下平監督の色が表れていました。

「そうですね。輪湖のゴールはラッキーなところもありましたが、あそこもみんながクロスに対してゴール前に入るという意識があるからああいうゴールが生まれるし、同点ゴールも中盤の3人が動いてパスを回して、相手も中央に寄るからサイドで(伊東)純也のスピードを生かせました」

----現時点での課題は守備面です。

「前半に失点しないようにできれば状況は変わってくると思うんです。チームとしては良いリズムの時間を増やそうと思っているし、できなかった場面は質を上げる。そのできなかった場面が前半に多く表れてしまうのが今の課題ですが、後半のサッカーを早い時間帯から相手に見せられれば『強いレイソル』になれると思うんです。でもこのままでは勝てないし、まずはピッチ上では喋ること。当たり前だけど、みんなが声を出して、鼓舞していく。『誰かがやってくれる』と思ってしまったら、責任感のないプレーが出てしまいます。そういう部分が今の自分たちの課題だと思います。Jリーグは相手との力の差がなく、隙を突いてくる戦いだから、責任感のないプレーをしたらやられるし、そうならないためにも全員が声を出して喋ることが大事です。試合中はその声が届かないかもしれないけど、自分が責任感を持ったプレーをやった上で声を出していく。それでこそ苦しい時の一歩が出るし、去年僕が出た時の3 連勝はそういう試合でした」

----今節はベガルタ仙台を迎えますが、どのような印象ですか?

「僕はあまり試合には出ていないですけど、その中でもベガルタと試合をしているイメージがあります。去年も一昨年もユアスタで勝った試合には出ているんです。仲の良い人が多くて、ナベ(渡部)、石川くん、水野くん、菅井さん、関くん、金久保、これだけ顔と名前の一致する対戦相手はいないです。ベガルタは前線の外国籍選手が速いけど、一番強いのはセットプレー。そこに今うちが取り組んでいるセットプレーの守備で、練習の中では自信を持ってやれていることを全員が試合の中でやれるようにすれば絶対に勝てると思います。ベガルタはこの前のアルビレックス戦、立ち上がりにセットプレーで点を取って勝ち切りましたから守り切る力がある。今年のレイソルの課題は先に失点をしてしまうところ。アルディージャ戦にしろ、この間のアビスパ戦にしろ、守られたらこじ開けるのは普通よりエネルギーが必要ですし、相手はカウンター狙いになる。いかに最初に点を取らせないか。うちがパスを回して焦らしながらやれればチャンスはあるから、最初の1点がすごく大事になると思います」

----今年はキャンプから桐畑選手の好調が見てとれました。自身の今季の取り組みについてはどういう印象ですか?

「身体はすごく動いていましたけど、キャンプから主力とサブを完全に分けていたので、少しモチベーションの維持が難しかったです。だからとにかくコンディションを下げず、怪我をしないようにやっていました」

----下平監督は全選手が同じメニューをこなしています。そこも大きな変化なのでは?

「みんなに平等にチャンスがあるという雰囲気があります。だからチャンスを貰ったナビスコカップの試合はすごく大事ですね。ここで良くなかったら次に使われないのは当然だし、良ければ次のリーグ戦のサガン戦に向けてのアピールになる。強いチームはこうやって競争し合う環境にあるのがベストだから、チームの雰囲気は本当に良い状態にあると思います。だから僕たちは変わったというところを見せるためにも、このベガルタ戦は勝たなければいけないんです」

 

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