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2021年12月23日(木)
創立30周年を迎えるにあたってのご挨拶

 皆様、こんにちは。(株)日立柏レイソル社長の瀧川龍一郎でございます。
 今日は、この場を借りまして、柏レイソル30周年のご挨拶をさせていただきたいと思います。

 来季2022年、弊社は前身の「株式会社日立スポーツ」設立から30年目の節目を迎えます。歓喜と苦難、まさに山あり谷ありの30年間を振り返るに、柏レイソルに変わらぬ愛情を注ぎ、支え続けてくださった皆様に対して、まずもって何より御礼を申し上げなければなりません。本当に心より感謝を申し上げます。ありがとうございます。

 私事ですが、社長の任に就きまして、今年で7年目になりました。振り返ればJリーグ加盟をめざしていた30年前、柏レイソルが当時まだJFL所属だった時代。日立製作所本社の総務部に所属していた私は南柏に住み、陰ながら試合運営に携わったこともありました。Jリーグ初年度からの参入が叶わず、その後も成績が届かず涙を飲んだ記憶は今なお鮮明です。しかし、そんな苦しい時代でも、サポーターや市民の皆様の力強い後押しがあったからこそ、「Jリーグへ上がる」という悲願が叶ったのだとしみじみ思い返します。
 1994年秋にJリーグ昇格が決まり、翌95年3月、この日立台が1万人以上の大観衆で黄色く埋め尽くされたあの光景と感動は、忘れることはできません。

 1999年ヤマザキナビスコカップでの初タイトル獲得、そして2011年のJリーグ初制覇。さらに日立製作所サッカー部時代以来37年ぶりとなる天皇杯優勝や、ナビスコカップで2回目の戴冠。しかしながら、その一方で、3度のJ2降格という危機。幸いにも3度とも1年でのJ1復帰を果たしたとは言え、大変な辛苦をなめました。共に歩んでいただいた関係者皆様の支援、応援があってこそ、ここまでたどりつけた道だと思っております。

 1998年から変わらず支え続けていただいているアフラック生命保険(株)さま、青少年育成の理念に並々ならぬ共感をいただきアカデミースポンサーを続けていただいているマブチモーター(株) さま、地元を一緒に盛り上げようと広範なご協力をいただいている三協フロンテア(株) さま。またサプライヤーとして社を挙げて手を差し伸べていただいているヨネックス(株) さま。まだまだ本当に数えきれないほどの多くの皆様に支えられております。
 そして何より、良い時も悪い時も一緒に喜び一緒に悲しみ、いつも温かく、時に厳しく叱咤激励し、常に私たちの背中を押し続けてくれるファン・サポーターの皆様は、紛れもない私たちの力の源です。
 
 一方、今この30年間を冷静に見つめ直した時、疑いのないひとつの結論が導き出されます。余りに振れ幅の大き過ぎた歴史から学ばなければならないこと。それは「常にJ1で戦い続けられる経営とチームづくり」を目指さなければならないということだと思います。自らの身の丈を知るところから始め、取り組まなければならない目標だと思っております。当然ながら、挑戦は大切です。しかし勢いだけにまかせた背伸びであってはならないと思っております。

 社会の変革のスピードには驚くばかりです。Jリーグも30年前とは異なり、加盟クラブは増加の一途を辿り、外国籍選手枠緩和や最近ではホームタウン制のあり方なども検討され始めています。さらには思いも寄らぬコロナ禍で社会自体が一変し、日本経済や生活様式も想像していた以上の変化を強いられ、アフターコロナの不透明さは経済全体に大きな影を落としております。
 いまレイソルの財務状況もかつてない程の逼迫した厳しい状況を強いられています。当面、この逼迫した財務環境改善が喫緊の課題であり、このため経営のスリム化は必須の策と考えております。

 規模は小さいながらも、優秀な選手を育て、レイソルを愛する選手が日立台に集う。その選手たちが一丸となり、ハードワークを怠らずクラブの誇りのために戦う。その姿を臨場感あふれるスタジアムで、地域の方々、ファン・サポーターの皆様にご覧いただく。加えて、このスタジアムの良さを感じていただく催しや、選手たちとのふれあいなど、ささやかでも真心のこもったサービスをお届けして、喜びあふれる笑顔になっていただきたい。シンプルに、そして愚直に続けていく覚悟です。

 サッカーの素晴らしさや楽しさを永続的に世に伝えてサッカーの普及に貢献し、社会に元気や活力を与える。アカデミーの育成やセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンなどを通じて子供のために貢献していく。単に規模や利益だけを求めるのではなく、サッカーを突き詰め、サッカーを通じて感動を届け、共感いただけるクラブ、社会から必要とされるクラブを今後とも目指していきたいと考えております。
 どうか今後とも変わらぬご理解とご支援をお願い申し上げます。

株式会社 日立柏レイソル
代表取締役社長
瀧川 龍一郎

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