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Vitoriaインタビュー

Vitoria vol.334
interview

19MF
中川 寛斗

Hiroto NAKAGAWA

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----2週間の中断期間は、どのような取り組みを行ってきましたか?

「Jリーグでは4 試合勝ち星がないので、勝ちへの執着心や、そこからの逆算で何が足りなかったのか、どうして失点してしまったのかという課題と冷静に向き合ってきました。攻撃面では大量得点が取れていないこと、終盤にかけての失点が増えているなかで、失点したのならそれより多く点を取る。また相手のスカウティングを超えるものを僕らが持っていなかったことが勝てなかった一番の原因だと思っています。両サイドの攻撃と中央突破、その攻撃の質を突き詰めてきたので、シュート練習でも一人ひとりの意識が上がったと思いますし、守備面では失点場面がパターン化されていたので、そこの修正も行ってきました。そのなかで予想される崩され方を考え、僕らはどこでボールを奪い取ればいいか、それを外されたらどこに戻るか。攻撃、守備を通じて90 分の中の自分たちの作れる流れをもう一度見直し、残り3 試合に向けて問題点を改善しました」

----天皇杯の川崎フロンターレ戦では自分たちの戦い方ができた結果、勝利を収めました。ただ、リーグ戦で勝利を逃した試合では、自分たちの戦い方ができなかったケースが多く見受けられます。

「天皇杯では自分たちのプレーができました。リーグ戦のフロンターレ戦は悪天候でしたが、勝たなければいけない試合だったのに、チームとして頭をクールにできず、順応性も出せませんでした。それは今年を通しての課題であると思います。誰に頼るとかではなく、選手一人ひとりが自立して、個人の能力を上げてゴールに迫る。『調子の良いときならできる』ではなく、『調子が悪いときに何ができるか』。人間は調子が悪いときこそ本質が表れると思いますし、そこにシーズンを通じて向き合いきれていなかったことが、終盤になって出てしまったんじゃないかと思います。良いときは勝てるけど、悪くなると勝てなくなる、足踏みをしてしまうのはもったいない。これが強いチームなら一度負けた後に切り替えて、修正できていると思います」

----それを「若いチーム」の一言で片付けることは簡単ですが、プロならばそれでも結果を残さなければいけません。選手たちにそういう自覚が出てきていますか?

「そうですね。天皇杯のフロンターレ戦でタニくん(大谷)が欠場したときも、誰か一人が頑張るというよりも、みんなが声を掛け合っていましたし、みんなで助け合ってという形が出てきました。大黒柱がいないときには、たくさんの小さな柱がしっかり支えるということができていました」

----今節の相手はジュビロ磐田です。レイソルとは勝点差1の6 位。ACL 出場権争いの直接対決になります。

「勝点差の近い相手なので、大切な試合になるというのはみんなわかっています。ただ、その試合をどれだけ普通にこなせるかが僕は大事だと思っていて、もちろんジュビロはレイソルの順位をひっくり返そうとモチベーションを高めて臨んでくると思いますが、そのメンタルをどうコントロールして、その裏をどう突くかが問われます。ホームですし、僕たちのモチベーションはサポーターが与えてくれるので自ずと上がります。でもパッとピッチを見て、ボールの動きを見て、試合をコントロールして、シモさん(下平隆宏監督) がやりたいサッカーを遂行して、僕たちが相手のネットを揺らせるか。それを冷静に取り組むことが一番大事だと思います」

----ジュビロの印象はいかがですか?

「セットプレーからの得点が多いですね。今年は中村俊輔選手というキッカーがいて、そこに合わせられる選手もいます。それだけじゃなくて攻撃でも守備でもしっかりとしたラインを組んでいて、隙のないチームという印象です。相手が4 バックか3 バックかわかりませんが、僕らは3 バックのチームへの相性が良くないので、今まで改善に取り組んできた分、それを克服したと示すためには、絶好のチャンスだと思います」

----手堅く守る相手だからこそ、中川選手のようにゴール前へ飛び込める選手が必要になるのかもしれません。

「スタメンやベンチに入る選手は、必ず監督からの何らかのメッセージがあって選ばれたと思うんです。そのメッセージを勘違いせず、求められたことを遂行し、ピッチ上で一番良い判断をすることが大切なのかなと思います。ジュビロは良いサッカーをしますが、しっかり勝って次につなげたいです」

----リーグ戦は佳境に入りました。ラストスパートへの意気込みを聞かせてください。

「自分たちは上を目指す必要があるので、もう一つも落とせません。僕らは前を見てやっていきますし、勝ち進むことでACL の出場権を取れるので、そこを意識しつつ、毎週来る試合に臨んでいきます」

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